伝承そば大盛(辛み大根)1250円
先ず、つゆ無し蕎麦の風味を楽しんだ後、つゆを付けて啜ってみる。
つゆはやや甘口で、辛み大根によく合いそうだ。大根を半分ほど入れたつゆに蕎麦をたっぷりと浸けて頬張ると、まるで身体が喜ぶ様なベストの組み合わせになっていた。
旨いつゆに辛い大根、そこに、とろりとした蕎麦湯が入ると、もう一杯のご馳走になった。
添えられた右下の一品は粋な計らいだ。甘い味噌を大根のスティックに付けてシャキシャキと食すことが出来た。
ざるそば840円
細切りの蕎麦をひとつまみ、つゆなしで啜ると、次の瞬間からそばの香りを強く感じる絶品。噛むとかなりしっかりとしたコシのある蕎麦だった。
つゆは辛口で、カツオがきいている。蕎麦の下側半分だけつゆに浸してすすると丁度良い風味になった。
そば懐石などメニューは多彩のようで、一度はゆっくりと予約を入れて楽しみたいものだ。
ざるそば大盛り 1130円
せいろの奥に小さめの椀が置かれ、二口分くらいの蕎麦が水に放されていた。これがお奨めの水そばで、香りが凄い。細打ちの蕎麦は十割だがコシは強め。この時点で満足でそば好きなら大満足だろう。
つゆは甘めで深い味、鰹の香りは強くなく脇役に徹している。
この味の蕎麦がこの量というのは実に嬉しい。山の帰りでお腹がすいていて、蕎麦の風味の好きな人にはお奨めです。
野菜・山菜やエビの天ぷらが自慢で、[こずゆ」の付いたセットメニューもある。上天ぷらざるにはニシン山椒やこんにゃく刺身など付いて、家族で一品注文すると嬉しい。
ざる蕎麦730円
ざるそばセット1400円(ざるそば・にしん山椒・汲上げゆば・揚げ蕎麦まんじゅう・漬け物)
蕎麦はやや細打ち、井戸水を使った十割。つゆ無しで啜ると、コシは強く、蕎麦の香りはすぐに感じられて嬉しい。
つゆはやや甘口なので、たっぷり浸けて頬張ると、横から揚げまんじゅうの香りが漂ってきて気になるが、噛みしめた蕎麦からしっかりと香りがして負けていない。
手作りのにしん山椒は、身欠きニシンを山椒の葉と酒・醤油・みりん等と漬け込んだものだ。さほど塩辛くなく、食感も意外なほど柔らかい。
湯葉は濃厚な豆乳の味、ワサビを乗せ醤油味のたれがかけてある。
気になっていた揚げ蕎麦まんじゅうにかぶりつくと、表面はサクッとした感じで、中はもっちりしている。熱々のこしあんも良く合っていて満足、安心の味。
お茶を口にしてから、そばに戻り、蕎麦湯までゆっくりと楽しむ事が出来た。
地元の家族が来て、ラーメンや定食を食べていった。そば以外のメニューも豊富だ。
2010年夏に飯豊連峰を縦走した時に下山したのは、この山都町の奥、川入だった。
バスでこの駅に着いた後、急いで山形県の小国駅へ移動し、車に戻ると移動を始め、次の日には宮城県の船形山に登っていた。
急ぎ過ぎた山旅で、蕎麦の里山都町をパスした後悔が、今回2013年1月に訪れて払拭できた。
今年3月に催される予定の「寒ざらし蕎麦まつり」が、とても楽しみです。