2013年5月18日(新潟県)
2万5千分の1地形図「粟ヶ岳」
加茂市から290号線に入り、キャンプ場の奥にある第二貯水池の登山口に向かって車を走らせた。
今回は残雪の時期に登りやすいだろう權ノ神岳を優先的に登るつもりでいる。以前下調べした時には小乙と上高柳の奥の道に車を入れてみたが登り方が判らぬまま帰宅していた。作戦を変更し、粟ヶ岳北峰まで登ってから縦走路に入ってみる事にする。
第1貯水池脇のキャンプ場から奥へ車を進め、第2貯水池前に駐車スペースを見つけた。貯水池の橋を渡り中央登山道へ向かう。入り口の標識では山頂まで3.7Kmー3時間となっている。
標高250m、新緑の中を真っ直ぐ南に延びる尾根を登っていく。
標高300m、登山道の脇にはショウジョウバカマが咲いていた。
標高480mでベンチのある3合目に着いた。長瀬神社からの尾根ルートと合流して、登りの尾根は東に方向を変える。
2つ目のベンチがあったのは大栃平。腰掛けると南側に白い壁の様な守門岳が光っていて眺めていると時間を忘れそうになってしまった。
標高850mから上はカタクリの花が一面に咲いている。
岩場には梯子が点在するが、3ヶ所目は標高880m。
梯子や鎖に掴まって岩場を幾つか越えると、標高910mのピーク「粟庭の頭」に着いた。ここも鎖を使っての登りなので順番を待って慎重に通過する。
粟ヶ岳のヒュッテが建つ7合目では一息入れる人達が多く集まっていた。残雪はかなり多いが、ベンチが有るので腰掛けて休憩するにはもってこいだ。
粟ヶ岳山頂付近3つのピークの一番手前は北峰で、ここから權ノ神岳へ続く稜線が始まる。入り口には酷い籔のため通行不可とする表示がある。通行出来ないとされている事は承知していたので躊躇いなく稜線に入っていく。籔が被っている所は多く、残雪の方が歩き易い場合もある。岩場や細い稜線のアップダウンもあり、大勢いた登山者が消えたのもうなずける。
静かな稜線を中程まで進んだ所で地元の登山者に出会って、お互いにびっくりする。上高柳から夏道を使って宝蔵山との中間分岐を経由して登って来たとのことだった。お互いピストンなので、2回遭遇して近くの山の話を交わした。
山頂手前の最低コルへ80m降り、真っ直ぐ刻まれた山頂への道を120m登り返す。この部分は雪も籔も無く登りやすかった。
山頂はやや広く、丸い石の盤の様な物が設置されている。何の為の物かは判らなかった。三角点の石標もその横に埋まっている。
頂上の標識の数メートル手前で登山道は西に分岐しており、北西に延びる道は宝蔵山から越後白山に繋がっているらしい。
宝蔵山~越後白山間に雪はあまり残っていなく、登降も少ないようだ。夏道が有るとすれば、比較的楽に行けそうに見える。
周囲の山の形を刻んだ方位盤と、二等三角点の石標が建っている。しかし、四方の大パノラマを山座同定するのに役立ったのは、權ノ神岳への往き来で出会った地元の登山者から戴いた手作り地図だった。
山頂には遅い時間になっても次々と登山者が訪れる。皆ゆっくりと爽やかに晴れた山頂のひと時を楽しんでいる。
記念撮影の背景に写るのは筈ヶ岳などを含む川内山塊で、残雪の山並みは見飽きる事がなかった。