御神楽岳 1386.5m~本名御神楽 1266m

 2011年11月2日 御神楽岳(新潟県)~本名御神楽(福島県)

 石川県小松ICから新潟県津川ICまで移動、ここで降りるかどうか迷った。福島県の金山からのルートも魅力的だが、7月に新潟県と福島県(会津)が洪水に襲われた傷はまだ癒えていないと思われた。9月に福島県を訪れたときにも只見地区の荒れ様は物凄く、11月になった今でも迂回や通行止めで遠回りになるかもしれない。登山口に至る林道は期待薄、何キロか歩く事になる位は覚悟しなければならないだろうと思った。

そんな訳で新潟阿賀町の室谷登山口に向かった。新潟県側からのルートはもう1本、蝉ヶ平コースがあるが「かなり健脚向きで、一般登山者には敬遠されぎみ」とされており、日没も早いこの時期は比較的安全な室谷コースに決めた。暗くなってから林道に入ってみたが、登山口の1km前にロープが張られていて車はストップ。その手前に車中泊した。

 朝7:25歩き始めるとすぐに土砂崩れを起こしていて、その現場を乗り越えて約1km少々20分歩いて登山口に着いた。残雪と熊に注意して下さいという看板を確認して沢沿いの登山道に入る。

 15分でルートは沢を渡る。うす暗い雑木林から徐々にブナの森へと変わり、黄葉を透過して優しい光が届いて気持ち良い。

 その後も、沢沿いを歩いたり離れたりを繰り返し登っていく。

 親切に「あと3時間」と標識板が設置してあり、残り時間が減ると少し安心する。標高650mあたりで沢を離れたのかなと思ったが、2回ほど沢が道を横切っている。2回目の沢が水場(休憩所)だった。登山口から2時間弱で歩いていたが、泥濘があったので通過した。

 水場を過ぎて沢沿いから尾根の登りとなる。大森までは1時間弱、ほぼ均等な勾配で登り坂が続く。背後の視界が開けてきて傾斜が少しきつくなった頃「大森」に着いた。尾根は右に屈曲して傾斜は緩んだ。ここは展望がよく休憩には最適で、遠くに飯豊連峰が望めるらしい。この日はあいにく遠くが霞んでいてはっきりしなかった。

 ゆるい登りは順調に進み、シャクナゲ通りに着く。尾根は左に屈曲して傾斜はなくなる。登ってきた方向を振り返ると室谷川の流域が斜めに走っているのが見える。右側には蝉ヶ平コースの尾根も見えている。竜の背中と例えればよいだろうか、かなりの迫力だ。

 シャクナゲ通りから雨乞峰まで15分で着いた。雨乞峰はジャンクションで左は蝉ヶ平コースが合流して、進行方向には頂上が見えている。(写真左)頂上へ向かうと少し下って登り返す。そこからは凄いスラブが目に入る。(写真右)尾根上が蝉ヶ平コースになっている。あのルートはぜひ歩いてみたいと思う。

 山頂手前には祠があって伊佐須美神社のお札が入っていた。ここから会津の博士山(社峰)に移され、その後明神ヶ岳を経て会津美里町に移されたそうだ。

 山頂には11:20着。4時間で登れたことになる。ここには円筒形の山座同定盤が置かれていて360度見わたせる。ここから下山ならゆっくり周囲の山を眺めるところだが、まだ時間に余裕があったので隣の本名神楽まで足を延ばすことにした。

 本名御神楽の山頂に着いた遮るもののない展望が広がっていた。ここで10分休んでも往復1時間30分位だろう。

右の尾根は福島県側からのルートで、避難小屋の方に降りていく。その先の三角形が杉山ヶ埼948mのようだ。

大嵐山へ
大嵐山へ

本名御神楽から御神楽岳側を振り返るとどっしりとした大きな岩の塊のようで、右肩のつばくろ尾根は怖いほどに切れ落ちている。中ほどのピークが御神楽岳山頂だ。12:50山頂に戻ったので車には16:00前に着けるだろう。安心しておにぎりを食べてから下山すると、雨乞峰から登ってくる人達と出会った。地元の人らしく、私の石川ナンバーを見て驚いたと言っていた。

乗鞍岳へ
乗鞍岳へ
福島県の山へ
福島県の山へ
湯ノ倉山・大嵐山へ
湯ノ倉山・大嵐山へ