ナナコバ山 1503.1m(吊り橋を渡るルート)

往復8~9時間ー登山道なし

車道を歩いて
車道を歩いて

 2004年4月15日(石川県)2万5千分の1地形図 「加賀市ノ瀬」

 3月に有形山で見たあの白い峰はナナコバ山だろうか。地形図を眺めていると興味が湧いてきた。天気が良い日に是非行ってみようと思って、夜勤の前後に下見をして準備していた。

 白峰から市ノ瀬へ向かう道はアスファルトが乾いて走りやすそうだが岩隈神社の先でゲートが閉まっていた。

林道の対岸へ吊り橋を渡る
林道の対岸へ吊り橋を渡る

 スノーシューを背負って道路をあるくこと35分で吊り橋の所に着く。

ワイヤーと木製の橋
ワイヤーと木製の橋

 この吊り橋を渡ってナナコバ山の西尾根末端へ向かうつもりだった。木製の足場が張ってあり、ワイヤーで吊っている小さな橋だった。


 手取川と大杉谷川に挟まれた三角形に入ると地形図上には路地があるようだが、残雪ではっきりしない。正面の尾根に登り、真っ直ぐ東へ向かう。振り向くと天狗壁が大迫力で、覆道の上へ雪崩を落としている。林道へ出るまでの標高差200m距離500mは残雪と薮をとにかく何とかして、林道まで辿り着ければ後はかなりの所まで行けるだろう。

杉林の中を登る
杉林の中を登る
林道に出た
林道に出た

 灌木の薮と杉林を抜け、約1時間で林道の最西端のカーブに着いて位置を確認した。そのあとは、林道をショートカットして南東へ向かう。


標高1000mの土壁がひとつのポイント

標高970m土壁
標高970m土壁
壁の右へ回り込む
壁の右へ回り込む

 林道の二股を左に入り北東に向かうと広い土場の横を通過する。その後林道が右に鋭角に曲がる所で林道を離れて直登した。 標高970m辺りの急斜面は幅の広い土壁で中央突破よりは向かって右側に少し振れば安全に登れそうな所があった。


標高1202m点へ向かう
標高1202m点へ向かう

 土壁の上段に上がって杉林の中を東に向かう。左側のナナコバ谷の地形と沢音を意識しつつ平行に、探りながら進んでいく。

 標高1100mから急に斜度が増し、標高1202m点に向かう広い尾根をジグザグに登って行く。

1202mピークに着く

1202m点到着
1202m点到着
アップダウンする尾根
アップダウンする尾根

 標高1202m点に着くと周囲が開けた感じになり、そこから先は背の低い針葉樹が密集した尾根で、残雪を辿って東へ進んでいく。

 標高1250mから1350m辺りは少し地形がはっきりしないので帰りの用心にピンクテープをぶら下げた。標高1350mからは、ナナコバ山から南西に延びる尾根に向かって標高差100mを一気に登る。尾根上の登りも、息を切らせて50mの標高を稼ぐ。

辿り着いたナナコバ山山頂

ナナコバ山から白山への道(パノラマ合成写真)
ナナコバ山から白山への道(パノラマ合成写真)

 正面の斜度が緩み青空が広がってきた。直後、突然に山頂のパノラマが目に入ってきた。その唐突さにびっくりさせられ、感動もピークに達した。登りはじめの岩隈神社から5時間、ひたすら登ってきたが白山を仰ぎ見ることは無かった。ナナコバ山は突然サプライズの様な展望が広がる山。素晴らしい展望台だった。

 写真撮影と食事で30分経過後、白山に繋がっている尾根を少しでも歩いてみたくなった。往復1時間だけと決め、往復歩いたあとは、満足して帰路についた。山頂から1202m点までの間は尾根の分岐が3カ所あるのでピンクテープを回収して確認しながら戻った。

奥獅子吼山へ
奥獅子吼山へ
石川県の山へ
石川県の山へ
笈ヶ岳へ
笈ヶ岳へ

登山道のない山と三角点へ
登山道のない山と三角点へ