2012年10月11日(長野県)
10日は東北から北陸にかけて雨を降らせるであろう寒冷前線がかかっていた。石川県を離れ、天気の良さそうな長野県南部に移動する。
中央自動車道の中津川ICを出て、19号線の賤母道の駅で車中泊。翌朝、南木曾町、蘭(あららぎ)集落から南木曾キャンプ場へ進む。(写真左)車道を2Kmほど走るとキャンプ場に着く。(写真中・右)
キャンプ場奥の「あららぎ山荘」を過ぎ、1Kmほど走ると避難小屋前の駐車場に着いた。5~6台位は駐められる少し狭いものだが、100m手前には十数台位駐められそうな広い駐車場があった。
避難小屋からすぐのゲート前で右の道に入って歩き始める。(写真左)男滝女滝への分岐を右に見送り(写真中)、5分歩くと再び林道に出る。(写真右)
登山口の標識から林道を離れ左の山道に入る。緩く登った後、沢に降りて木製の橋を渡った。
橋を渡って10分程で登山ルートと下山ルートの分岐に着いた。左は登りで右の道は下山専用だ。
左の登山道に入った後すぐの所に金時ノ洞窟の案内板があった。
この山に特有の巨岩が3つほどありその下が洞窟になっていた。
金時ノ洞窟から石だらけの道を登ると登ると、すぐに喉ノ滝に着いた。水場という事だが、水量は少ないらしく静かだった。
沢から離れ左側の山腹を登って行くと、高野槇の巨木が茂る林の中となる。天然木の高野槇は珍しいもので、これだけ多いのはここの他には無いらしい。
急な登りが続く標高1550m位の所。岩の急斜面には立派な木製の橋が架かっていて、安全に登って行ける様になっている。その下には以前使われていた鎖場もそのまま残っていた。山頂までの標高差は残り100m位だが、やや急な登りが続く。
急な登りに一息入れて振り返ると蘭集落方面の平地がひらけて見える。樹間からは下山路になる対岸の尾根に巨岩が生えている様に見える。
10:30分二等三角点と立派な石碑が建つ山頂に着いた。避難小屋前駐車場から2時間15分ほどで登ってこれた。
ベンチが2つあって休憩に最適だが、周囲の木々で展望が遮られ展望はきかない。少し食べてから、展望の良い避難小屋(下山路)へ続く奥の道に入る。
大きな岩には南木曾嶽山大神と刻まれていた。展望台に上ると御嶽山が見えるらしいが、この日は遠くに霞んであまり良く見えなかった。
大岩を後にし避難小屋の前に出ると周囲は笹に覆われ一気に展望が開けた。身体中が勇み立つ様な気分で、展望台まで走っていった。
避難小屋の奥に、周囲の山々を記した看板とベンチが設置された小高い丘がある。食事や休憩には最適の場所だった。看板の前に丸い巨岩があって、そこに上がって写真を撮った。以前登った事のある空木岳~南駒ヶ岳~越百山の山並みが見られて嬉しさが倍増する。山頂部に少し雲がかかっていたが南駒ヶ岳~仙涯嶺と思われる稜線がギザギザに見えていて当時を思い出すことができた。その左奥には木曽駒ヶ岳が見えていて、この山で会った地元のご夫婦に木曽駒ヶ岳の登山ルートをいろいろ教えてもらって大休止にする。
下山路に入り振り返ると、頂上側は笹に覆われた中に紅葉した木々が混じる。そこに花崗岩の巨岩が生えて不思議な風景になっていた。
足元の登山道脇にはリンドウの花が咲いていて、爽やかな秋の山を感じられる。
分岐から展望台へ向かって行ってみると、摩利支天大神と刻まれた石碑が建っていた。
道を奥に進むと巨岩の上が第2展望台になっていた。この岩によじ登るには少々コツがいるので注意が必要です。 左右の尾根に囲まれた蘭方面がよく見渡せた。
第2展望台から分岐に戻り急な斜面を降りると、もう一つ下に第1展望台がある。ここから見える山頂側の笹原と、摩利支天の風景は巨岩の生えた様な山容で印象に残った。
下山路と記された道はかなり急な下りが続き沢の方向へ降りて行き、登り専用のルートに合流する。変化に富んだルートと展望が楽しめる山だった。