2013年9月29日(新潟県)5年前に雨飾山を登った時に、とても気になっていた山が今回訪れた鋸岳だった。その奥の稜線上にある鬼ヶ面山から駒ヶ岳へ至るルートはガイドブックなどには載らない危険な所らしい。
いつか、天候の安定した日に登ろうと考えていたので今回はチャンスだと思った。
雨飾温泉入り口の右脇に登山届けのポストがあった。
5年前の下見の時は沢を渡渉して対岸のブロックをよじ登って、その先に踏み跡が有るという事を確認していた。(写真左上)
今回駐車場に車を駐めて周囲を見回すと林道奥に向かい「登山道入り口」の看板があって、そちらに従って進んでみた。道が左にカーブして沢を渡った所に登山口の標識が立っていた。
正面に尖って見えているのは鬼ヶ面山だ。
登山道に入ると、すぐ先で沢を渡るブロックからのルートも合流しているので大差はないと思った。5分ほど登った所で雨飾温泉と2つの駐車場が見えてきた。
左側の空き地が鋸岳の駐車場で、スタート地点だ。
登山道は長いトラバースの道が続き、3回ほど小沢を横切っていく。
樹間から鋸岳(中央)と鬼ヶ面山(左)が見えてきた。遠回りの様だが、先ずは右の尾根に登り、鋸岳へ向かう。
雨飾山分岐に向かい、暫くは均一な幅の等高線を切って登る。ブナの葉の緑が心地よい。
雨飾山分岐を過ぎてから尾根を15分程行くと、尖った岩場を突きあげた鋸岳山頂が近くに見え始めた。
岩場にかかり振り向くと雨飾山尾根の向こう側に白馬岳を含む県境稜線が見えてきた。
頂上直下に着いてロープに頼っての登りが始まった。
左のピークまでロープが延びているのが見える。先ずこちらに登りきり、右の頂上に向かう事になる。
もろい砂岩から簡単に外れるホールドには閉口させられる。3m~5m位の垂直に近い登りが何度か連続する。ロープにも頼るが掴んだホールドがポロッと取れてしまうので、滑落した場合はかなり下まで止まらないだろう。緊張感は最後に登りきるまで続いた。
三角点は山頂の一角からやや外れた所に傾いて落ちていた。山頂の南側には雨飾山が大きく裾野を広げている。
山頂の北側には左から鬼ヶ面山、阿弥陀山、鉢山が見えている。どれも簡単に登らせてはくれない様だ。この後、鬼ヶ面山に向かうが時刻は昼に近くなり、今回は諦めて引き返す事にした。