2009年5月1日 (北海道)
2万5千分の1地形図「愛山渓温泉・石狩瑞穂」
この年のゴールデンウィーク、愛山渓温泉からピウケナイへ行ってみようという計画の発案者は、北海道に住む今回の相棒(Y)さんだった。
ピウケナイは初めての山だったので少し不安があった。でも、ここをベースに他の山を幾つか登った経験のある彼女が付き合ってくれたので、とても心強かった。
上川の愛別町から安足間川に沿った223号線に入り、愛山渓温泉に向かった。
この年、道路は問題なく除雪されていて温泉前の駐車場に14:00到着したが、この時期ここへ入ったのが初めてで、明日の登山ルートに不安があった。
(Y)さんに付き合ってもらい、1時間ほど下見に出かけてから温泉に戻った。
(Y)さんが予約しておいてくれた愛山渓ヒュッテは、温泉のすぐ隣にあって、思ったより大きな山小屋だった。
50人以上は泊まれるんじゃないかと思う。
ヒュッテは有料の施設で、トイレと、寝具と、自炊用の器具が完備されている。非常に快適だが案外宿泊客は少なかった。
5月2日、愛山渓ヒュッテを出て、5:55スキーにシールを付けて南東へ向かう林道に入った。愛別岳・比布岳方向に向かって歩き始める。
林道に入ると正面に愛別岳が見えてきた。その先100m程行った所が林道分岐になっていて、右股の松仙園方面に進む。
右股に入ると明るくて広い白樺林になった。平坦な道が1kmほど西に続いた後、沢を渡った先に分岐があって山側の松仙園へ向かって登っていく。
7:18 松仙園に向かって登る中間地点から登山道を離れて南西へ向かう。近道をしようとして、トラバースして本安足山手前のコルに向かう。
帰りのルートを見失わない様、注意する所だ。
8:15 本安足山手前の鞍部に着いた。ピウケナイ川と安足間川の分水嶺になっている所で、ここも広く平坦な地形なので方向を見失わない様、ピンクテープで目印を付けて進む。
本安足山への登り。歩みを止めて振り返ると旭岳や安足間岳など、表大雪の山並みが見えてきた。
8:57 本安足山の山頂に着いたがあまりに平坦なので何処が山頂なのか分からない。
前方になだらかなピウケナイ山頂が見えて来た。
本安足山を降りてピウケナイとのコルに着くと、まだ新しいヒグマの足跡がくっきりと横断していた。緊張感が走る。
9:26 本安足山とピウケナイの中間地点を過ぎた辺りで、青空が広がり気持ち良く登っていけた。
9:40 ピウケナイの山頂はもう近いはず。(Y)さんは快調にどんどんスキーを滑らせ先に行ってしまう。
三角点△ピウケナイ1247.7mに到着。地元(旭川側)では名前が付けられていて、楽天山という看板が置かれていた。よく見ると東川町側ではピウケナイ山、上川町側ではモミジ山と書かれていた。
国土地理院のホームページによると二等三角点で、点名は「日受内」となっている。
周囲は樹木が殆ど無く、平坦な地形だった。
天候は穏やかに晴れ、ピウケナイ山頂からの展望は愛別岳、比布岳、安足間岳、熊ヶ岳、旭岳が35mmのカメラにちょうど収まっていた。
ひとつのピークから、表大雪の山と、東大雪の山、十勝岳連峰がすべてひと繋がりで見渡せる所は記憶に無い。そんな貴重な体験をさせてもらった思い出に残る山行となった。