2011年8月12日(北海道)
天塩のヒュッテから、滝上町に向かい、入浴と買い物を済ませ、西興部方向に移動する。
札久留峠を降りた所で分岐をキャンプ場に向かう林道に入り、暗くなったので道脇で車中泊して、翌朝広い駐車場に着く。
氷のトンネルルートは2本あって標高640mで合流していた。しかし、2002年に事故があって以来、林道の奥から氷のトンネル末端に進み尾根に取り付くルートは、全面立ち入り禁止となった。
尾根からの登山口はキャンプ場の駐車場隅で、氷のトンネル側林道との角にあった。いきなり急な登りに息があがる。森の中を1時間少々登ると、旧氷のトンネルルートとの合流点に着き、周囲が開けて見えてくる。
7:50合流点着。その先は岩場になっている。左右とも落ちているので注意して進む。
緊張の後、時々振り向いて遠くの展望を楽しむ事ができて、胸がすくように爽やかになる。
疲れを感じぬうちに登っていけた。
氷のトンネル側の沢が見えている所では、その斜面が明らかに雪崩れで樹木が削られている。毎年大量に雪崩れて、沢の中の圧雪は溶けている暇も無いのだろう。
9:15 左右には雪崩の跡が縞模様になって残る沢が見えている。
挟まれた尾根のうえに付いた道は傾斜も緩く、頂上側も見えている。あと30位で頂上に着くだろう。
頂上からの展望は180度。登って来た尾根と挟む沢が見事に見渡せる。奥に平野側が広がり、西興部町から滝上町まで見えている。その奥に雄武町や興部町の浜だろう、青い海まで見えている。
ウエンシリ岳山頂からの展望は飽きる事がなかったが、もう一つの目標ポロナイポ岳1093mに向かう。
北尾根(中央登山口側)の道に入り30m位のところの所に尾根の合流点があり、やや草の生えた道が延びている。下りの道を10分ほど行くと猛烈な笹藪となり足先の感覚のみが頼りとなってしまった。
何度かもう進めないのかと思い、諦めかけたところでまた道を見つけて…を繰り返していく。
尾根が少し細く、草丈も低い所でかなり古い標石を見つけた。御料局境界標石と言うものらしい、これは明治の頃、陸地測量部とは別に宮内庁御料局が独自に調査したもので、御料地近くの測量や、皇室の大切な財産である国有林を守るためだってらしい。御料局三角点というのもあって、それに比較すると標石は一回り小さい。
「宮」の文字がはっきり見えますが、不鮮明な場合は上面のバッテンを確認してみて下さい。国土地理院(陸地測量部)のは「+」ですが、宮内庁御料局のものは「×」になっています。
分岐から頂上に頂上に着くまで1時間25分、帰りは1時間20分だった。
帰りに悩むのは嫌なので何か所かピンクテープをぶら下げてきた。廃道化が進んでいるのは間違いなさそうだ。
しかし、展望は良い。360度見渡せるパノラマで、大雪の山塊もそれと分かった。