2012年5月1日(北海道)
2万5千分の1地形図「然別湖」「ウペペサンケ山」
この年のゴールデンウィークは北海道に帰省する事になった。
4月30日は移動の日、夕方、瓜幕に着いて牧場の臭いに包まれながら道の駅で車中泊をした。翌朝20km運転して然別湖畔についた。
2つのホテル前を通過して曲がりくねった道に入った所で氷の残る然別湖が気になって撮影する。気温は3℃、奥に見えている展望山(唇山)の下半分は氷に隠れている。
2kmほど糠平湖方向に進むと山田温泉前に着く。すぐ先に夜間通行止めのゲートがあり、その左に町道然別峡峰越線が入っている。
道は然別峡(管野温泉)まで延びているが、まだ雪に覆われている。
500mほど行くと林道は二股になっている。北ペトウトル山へ行くなら左の道、右は遠望山と石山に登るのに都合が良い。
右の林道に入って1km行ったところ。雪の上を渡る冷たい風と、夏の様な熱風が斑になって吹いてくる。
フェーン現象で気温が上がり、柔らかくなった雪に足をとられ、スノーシューを付けているが時々踏み抜いて、かなり歩きにくい。
北ペトウトル山の北西にあるピークから裾野が降りてきて、遠望山からも尾根が下りてきている。そして、ここは分水嶺になっているようだ。
道は分岐していて、直進側に少し行ってみると下っている様なので、林道を離れて遠望山に向かう南西尾根を登る事にする。
遠望山と石山のコルに上がる予定で登り始めた。尾根は針葉樹の林床に雪が残り、以前に登った時の様に藪っぽい事はなかった。
標高1200m近くまで登ったところで振り返ると、北ペトウトル山がよく見えて来た。
この辺は笹に覆われているが雪の下になっているので、苦労せずに登って来られた。
今日の朝に通過したのだろう、新しい羆の足跡は遠望山の直下の沢を登って尾根を跨いで降りて行っていた。立ち止まらずに先へ進む。
遠望山と石山のコルに出た。最低部の遠望山寄りはハイ松の猛藪が待っているので石山寄りに逃げながら登った。
遠望山は北側のみ雪が残っているが所々消えているので、注意しないと藪に捕まりそうだ。
石山に向かう途中にピークがひとつ有って、そこから鞍部に降りる間に雪の消えたハイ松の藪があった。5~6mだが十分息が上がった。ピークに登らずトラバースすれば藪に入らず行けた様だ。
遠望山の隣のピークから最低部に降りて石山の登りにかかる。
ここからは向かって右の残雪を使って、楽に登って行けそうだ。
山頂はそこだけ丸く雪が溶けて、暖かい春の日だまりになっている。昼食休憩には最適だった。
石山頂上から登路を振り返ると左から遠望山、然別湖、その奥は展望山、東・西ヌプカウシヌプリ、右の白い山は南~北ペトウトル山が見えている。
石山山頂からウペペサンケ山の遠望は、1459mピークの奥に、横に長い稜線がウペペサンケ山から東丸山まで連なっている。あの東丸山は地味だが是非行ってみたい山だ。今日、下山したらさっそく林道を下見してみよう。
隣に見えている1459mピークから登って石山を経由して遠望山も登り林道に降りれば充実した山行になっただろうが、林道を離れるとき少し遠回り過ぎるかなと思った。結局、10年前の5月に遠望山を登ったルートに懐かしさと安心感があって、これを利用して石山のみを登った。
帰りは登りに使った尾根を途中から離れ、沢を下って1.2km南東で林道に降りたので、少々近道することができた。
雪は多く残っているが、夏の様に熱い風が吹く不思議な感じのする5月連休の一日だった。