白山方面に向かう時、いつも正面に見えていたあの高倉山。
雪の豊富な2月後半なら登れるだろうかと考えて、国道157号線を走り吉野谷方向に向かっていた。
2004年2月19日(石川県)2万5千分の1地形図「市原」
市原の役所裏から尾根に取り付ければ好都合なのは確かたが、不審に思われるのも確実。少し戻って喫茶店横の空き地に駐車して、学校の裏側まで歩いて登れる所を探した。林道からすぐに尾根に取り付くとコゲラが樹をつつく音が聞こえて、その後は真っ直ぐな尾根をひたすら登って行く。林道は無視したつもりだったが、何度か横切る度に何だか車で上れるんじゃないのと思ってしまい不満だった。
林道とはもう離れて標高800m近い所、真っ直ぐな尾根を振り返ると手取川と国道157号線がよく見えてきた。
河川敷の部分を雪が覆い、白く曲がりくねった帯が海側に延びて行っている。
標高850mくらいまで登ったところから西側を展望すると、眼下には国道157号線と360号線が分かれ、手取川第二ダムと発電所が見えている。
山側を見上げると、前後2列に並んだ稜線の手前側が長尾山から白抜山に続いていて、奥の稜線は鷲走ヶ岳につながっている。
山頂直下まで登った所から北東方向の展望は、見事に山また山が連なっている。北側から笠山、少し霞んでいるが奥獅子吼山、烏帽子山と口三方岳、松尾山から奥三方山と続き、その奥に大笠山、大瓢箪山、中宮山まで見えている。
山頂は平坦な部分が前後に長く何処が本当の山頂なのかはっきりしなかった。奥の方へ進んで見ると白山がドンと大きく裾野を広げていた。
春になったら、あの光る山頂も少しは人の近づくことを許容してくれるだろうか、などと考えていた。