笹ヶ峰 1284.6m

春季往復8~9時間ー登山道なし

取水施設から左側へ
取水施設から左側へ

 2011年4月24日(福井県)

 2万5千分の1地形図「広野」

 車は広野ダム管理事務所前を通過、トイレ前を左折ダム左周回路に入る。「ふたつやばし」を渡った後右折、取水施設まですんなり進めた。駐車場には数台の車が停まっている。

 5:45取水施設から左側へ向かう広野川本流右岸に沿った道(写真)の、アスファルト上を歩き始める。400m先で橋を渡り本流左岸の道を歩きはじめた。

デブリに覆われた林道
デブリに覆われた林道

 15分ほど行くとデブリが林道を覆い45度の斜面になっていて、滑った時は雪解け水の中に落ちてしまうという最も避けたいケースになってしまう。スノーシューはリュックに括り付け、硬い雪にプラスチックブーツを蹴り込んだり、ピッケルで削ったりで、少しずつステップを拵えるようにして進んだ。20mほどの区間は慎重に考えてから次の一歩を踏み出し、時間もけっこう要した。

源平谷山を挟む沢が合流
源平谷山を挟む沢が合流

 6:30源平谷山を挟む2本の沢が合流している。尾根の末端なので対岸に渡れるなら源平谷山経由で登るのも選択肢になるのだろうけど、大河内集落跡とその奥に渡れる場所が3か所ある(事前に調査済み)。ここで無理する必要は無いだろう。

大河内集落跡に着く

大河内集落跡
大河内集落跡

 ここから先は沢の左岸に渡る所を上手く見つけるのが一つのポイントとなる。これに手間取る事や間違えてしまうとその日は源平谷山も笹ヶ峰も登れなくなってしまう可能性があるだろう。それを避ける為、実は4月16日こ、丸木橋の様子だけを調べに来ていた。集落の側に一本の橋、奥のカーブに立派なデブリ、2Km先に二本の橋があり笹ヶ峰の往復にはこれが都合よい。

集落奥にあった木製の橋
集落奥にあった木製の橋

 調査の日4月16日には、砂防ダムの少し手前に、この橋を見つけて小さいガッツポーズ。ペタペタと何事もなく渡り、試登して帰る時、橋に乗せた2歩目(左足)が滑りそうになるのを感じ、全身の毛が逆立った。もー死ぬかと思いましたよ。

 くれぐれも、ご注意を願います。

尾根に取り付く
尾根に取り付く

 橋を渡った後、丁度そこに小沢が流れ込んできている。今回はその沢の右岸の尾根を登っていくつもりなので砂防ダム側に移動しながら尾根に取り付いていく。

 もしも源平谷山を経由して行くのなら、先ほどの小沢を左岸に渡る必要がある。そこにも木製の1本橋が架けられているが、事前調査の時には雪の重みの為か真ん中から「くの字」に折れていた。上流に行けば渡れる所もあるだろうが、今回はあえて探さなかった。

 7:15尾根に取り付き、右の沢寄りに登った方が雪が多くて楽だった。8:15標高750m辺りで尾根の上に乗って、その後は高度計の数値を目安に順調に登っていく事ができた。

標高1080m国境稜線に向かう
標高1080m国境稜線に向かう

 9:35標高1080mやや平坦な所に出て、国境稜線と目的の方向にロボットピークらしき三角形が見えた。

”この時”とばかりに写真を撮り、少し休憩しながら目測した結果は、1時間30分~2時間弱と見えた。危ない部分もたぶん何箇所か有るだろうけど、時間的には十分行けるなと思っていた。

雪庇の上を慎重に通過
雪庇の上を慎重に通過

 国境稜線に登りきり笹ヶ峰に向かうと、崩れかけた雪庇のなごりが待ち受ける。回避する適当なルートは見当たらず、暫く雪庇上を歩くシミュレーションしてから慎重に通過した。

 稜線上では最大の難所だった。


笹ヶ峰山頂

笹ヶ峰山頂
笹ヶ峰山頂
笹ヶ峰木製の標識
笹ヶ峰木製の標識

 11:10山頂着、頂上手前に大きな雪庇の割れ目があって少し緊張したけど、他に難しい所はなく、思ったより少し早めに登頂できた。美濃俣丸方面も綺麗に見えて、輝いている。天候には助けられたが、今シーズンの金星のひとつと言えるだろうと思う。


 右の写真は下山を開始した直後。

 黒く見えるのは1294mピークで、その右奥がロボットピーク。右に降りて行くのが登って来た尾根だ。

 登って来たルートを忠実に辿って下山することで精いっぱいでした。

笹ヶ峰を後に下山開始
笹ヶ峰を後に下山開始

美濃俣丸へ
美濃俣丸へ
福井県の山へ
福井県の山へ
野伏ヶ岳へ
野伏ヶ岳へ

登山道のない山と三角点へ
登山道のない山と三角点へ