奥獅子吼山 928m

 石川県に雪が降り積もった頃、能美市から山側の鶴来方面を眺めると、遠くの白山よりかなり手前に横長のあまり高くない山々が並んでいる。その木々の黒さが壁のように迫る山に、白さの目立つ斜線が左上に延びて稜線で消えている。稜線には送電線と鉄塔が走っていて、ちょっとした興味をそそられた。

 あの白い斜線の道を辿って稜線までいく事は可能だろうか。上から見る風景はどんなだろうと思い始めてから、暫く経った晴れた日に「後高山」へ上がるリフト乗り場へ車で向かっていた。

後高山に上がって下見

頂上から飛ぶパラグライダー
頂上から飛ぶパラグライダー
後高山から奥獅子吼山を遠望
後高山から奥獅子吼山を遠望


浄水場から送電線鉄塔を経由し奥獅子吼山目指す

往復4~5時間 ー登山道なし

鉄塔までの尾根
鉄塔までの尾根
ウサギの足跡を追いかけながら
ウサギの足跡を追いかけながら

 2004年2月24日(石川県)2万5千分の1「鶴来・口直海」

 浄水場から奥の林道に入り、鉄塔まではスノーシューを付けて新雪を歩いた。遠回りのヘアピンはショートカットして概ね快適な登りを続けた。鉄塔の下まで来ると車道は大きく山頂を離れて行くので、山頂に真っ直ぐ向かう尾根を登ることにする。鉄塔の上も暫くは広い尾根を順調に登る。ウサギの足跡を追いかける様に戯れながら真っ直ぐな尾根を登っていった。

 稜線に近くなると尾根が細く急になり雪も少ない難路となった。ブッシュにスノーシューを絡め取られ、なかなか前に進めない。外すと今度は深い粉雪に膝まで埋まってしまい苦労しながら登って行った。


 ブッシュの酷い細い尾根が終わると雪が締まって歩きやすくなった。稜線はもう近いなと感じられた。振り返ると鶴来の町から国道157号線と手取川の河川敷が白く帯状に延びている。

稜線に上がる

稜線に合流
稜線に合流

 稜線に合流した所で、もう一人の登山者と遭遇した。私は誰も登っていないだろうと思っていたので驚きましたが、出会った方もかなりびっくりしている様子だった。それはたぶん私の登ってきた浄水場からのルートが変則的だったからなのだなと感じました。

山頂からの展望は360度

山頂の鉄塔と建物
山頂の鉄塔と建物
鉄塔下に山頂の標識
鉄塔下に山頂の標識

 山頂からは、鶴来の街方面が一望に見渡せる。反対側の白山方面にもモノクロのパノラマが幾重にもなって広がっていた。


南側のパノラマ合成写真
南側のパノラマ合成写真
大辻山へ
大辻山へ
石川県の山へ
石川県の山へ
ナナコバ山へ
ナナコバ山へ

登山道のない山と三角点へ
登山道のない山と三角点へ