2012年6月29日(石川県)
以前にこの山を登ろうとしたのは2005年の夏だった。かなり手前でゲートが閉まり大雨による通行止めになっていた。暫くは車で入る事さえ出来ないだろうと思っていた。
2012年になって、月ヶ原山の行き来で横谷集落の近くに林道順尾線の入り口があり、ここから登山口まで行ける事も判っていた。林道の分岐は3度左へ進み、その後は直進で広い駐車場に着いた。林道の行き止まりになっていて、その奥へと続くのが登山口だ。
登山口には案内板が設置されていて、所要時間やルートマップで確認することが出来る。
登山口から30分歩いた所で別れ道に着いた。右の道には脇の樹木に「本道」と書かれていたのでこちらに進んだ。左には上順尾山の三角点がある様なので帰りに寄ってみる事にする。
順尾山山頂(883m)には1時間弱で着いてしまって、あっと言う間だった。近くに三角点があって、周囲は樹木に覆われていて展望はきかなかった。
先ほどの三角点から300mほど行った所が順尾山の最高地点になり、基本図根の石標がある。
最高点の図根から10mくらいで分岐が現れた。 右に進むと高尾山に繋がる道となっている。以前に高尾山へは行っているが、この分岐との間は歩いていないので帰りに時間の余裕が有ったら行ってみようと思う。
高尾山分岐から20分、犀川ダム方向に降りて行く道が分岐していて、近くには野営した様な跡があった。何の道かは判らなかった。
山頂は低い樹木に囲まれた地味な平坦地。うっかりすると通り過ぎそうだが、三等三角点が確かな山頂の証になっている。
大倉山の山頂から奥に進むと、直進方向と左側方向の別れ道になっていた。左の立木に「展望台」の文字が刻まれていて、行ってみるとその先には素晴らしい展望が広がっていた。
中央の倉谷川の左(右岸)に見えているのは、手前から赤堂山~月ヶ原山~多子津山~大門山~赤摩木古山と県境まで延びている。
倉谷川の右(左岸)に見えているのは高三郎山の登山道尾根とその先は県境の見越山奈良岳と続く稜線だ。
展望台では風景を楽しんだ後、赤堂山に向かう尾根に踏み跡などはないか調べてみた。何度か籔に突入してみたがやや広い尾根に踏み跡を見つけるには至らなかった。
もう一つ気になったのは、大倉山展望台から山頂方向には戻らず反対側の南西側に降りて行く道だ。こちらに付けられた確りとした道に、興味を惹かれてどんどん入り込んで行った。
写真は標高940m地点で、充分過ぎるくらい立派な道だ。
道は西に向かって尾根上に続いている。標高800mまで降りて見たが、けっこう立派な道だった。標高766m点を経由して犀川ダム湖の方に降りているのかな?と思ったが帰りの時間を考えると確かめる事は出来なかった。
時間切れで帰る途中、道の傍らに焚き火の跡を見つけ、不思議な思いが残る。そう言えば、順尾山から大倉山へ向かう中間点871mあたりの分岐に野営の跡が有ったのを思い出す。犀川ダム湖の方に降りている様だった。両方を結ぶとぐるりと一週出来そうだが、謎のままだ。高三郎山に再登する機会があれば、入り口を確かめてみたいと思う。
今回の順尾山~大倉山は終始ブナの林が綺麗で、登山道脇にはアサアギマダラやヒメサユリも見られて展望はあまり良くない部分も楽しく歩くことができた。
帰りに上順尾山三角点に寄ってみたが、何の変哲もない平坦地だった。踏み跡は確りしていたがルートが屈曲して脇道のような所もあったので、「帰りに余裕があったら」程度に考えた方が良いと思う。
ここを抜けると間もなく広い駐車場の登山口に戻った。
登山口から横谷の集落まで長い林道の分岐を間違えないように降りて行く。
途中、所々で刀利ダム方面の展望が開けていた。ダムの対岸の道は、月ヶ原山に登ろうと何度か通った道だった。前回やっと登れたので、そちらがちらと見えただけで嬉く感じられた。