2012年4月10日(福井県)
2万5千分の1地形図「龍谷」
福井から勝山に向かって九頭竜川に沿って国道416号線を走っていく。
市荒川大橋で九頭竜川を渡って北郷町に着く。
コンビニの横を通り抜け伊知地の集落方向に入り、みつまた山や高平山の白い稜線も幾分融雪が進んだ事を感じながら、塚ノ畑方面に車を走らせた。
お墓がある畑の脇を通り、岩屋川の右岸を進む。
広い畑から薄暗い林道伊地知線に入って1km程で岩屋川の堰堤横を通過。さらに1kmほど右岸を走るが、途中で一度支流を渡り、その後左岸に渡った所ですぐに除雪は無くなった。
今回はつぼ足で、アイゼンをリュックに入れて登り始めた。
残雪の林道を歩き始めてすぐ、右に分岐する地図にない林道がある。
4月2日に下見に来たとき、この林道に入り高平山から南に延びる尾根の標高300m地点に取り付き、標高450mの林道南端地点まで、あれこれ調べながら1時間30分で行けている。まあ、使えるなという感触はあった。
300m程歩くと道は消えてしまう。目的の尾根に取り付くには、倒木がうるさい沢地形の杉林を行くか、少々藪っぽい感じだが、支尾根に上がってみる手もある。大差は無いと思う。
支尾根の藪は、まあそれほど酷くない。南尾根までの標高差100m少々は我慢して登ってみる。
標高300m、南尾根に出ると所々藪の薄いところがあって楽になった。
岩屋キャンプ場から出ている林道が、延々と遠周りをして標高450mで南尾根と交わっている。
この後、暫くは尾根と平行して林道が続き、標高600m辺りでまた大きく遠回りをして、標高780mで再び尾根を横切っている。
取り付けそうな所は有ったが、上部の雪が少ないのが心配で何度かチャンスを見送った。
尾根に取り付いた所。杉の林床に雪は豊富だった。
標高730mの地点、右側に見えている南尾根に合流した。
写真の左側、土の部分は回避して、雪が残っている部分から再び尾根に乗る。
林道を離れ、広くなだらかな尾根上を気持ちよく進む。
県境の山頂はまだ遠い。
少々尾根が細い所を通過するが、雪庇は無く凍ってもいないので、さほど怖くはなかった。滑らないように一歩ずつ歩いていく。
日差しが強く雪が緩んでいる。この辺で疲れが出てきた。そんな時、行く手に頂上が見えてきたので、ゆっくり行っても登頂は可能だろうと思え、ずいぶん気が楽になった。
地形図を机上で見ていた時は、一つ右のピークに上がってから綾線を登って頂上へ立つ心算でいたが、右のピークの雪庇が大きいので、直下の尾根を行くことにした。
東は、みつまた山方面で稜線の先には白山の姿が見えていて、これもまた美しかった。
この山は、前半は登頂ルートを探りながら登り、後半は緩んだ雪に足を取られてバテぎみで、登り5時間弱を要している。
それでも登れた事には大満足で、とても嬉しい。
ここ数年、冬には416号線から見上げては考え込んでいたが、下見をしに来てみたのが正解だった様だ。